株式会社 美和

オリジナルニット美和はすべてオーダーメイド。あなたの為のニットをお作りします。

美和のSDGs

美和のSDGs

弊社では、「編み物」を通して、SDGs(エス・ディー・ジーズ、持続可能な開発目標)の17の目標のうち、「8.働きがいも経済成長も」「12.つくる責任 つかう責任」の実現を目指しています。

「8.働きがいも経済成長も」

弊社には現在、40代から90代まで30人くらいの女性が編み子さんとして登録されています。みなさんが専業主婦の方で、自分の好きなこと=「編み物」が収入になることに働きがいを感じていらっしゃいます。

趣味として、編んだ物を家族や友人にプレゼントすることが多い「編み物」ですが、つくるには糸代などお金や時間もかかります。しかし、頼まれて編んでいるわけではないので対価をいただくことができません。

良かれと思ってあげて、子どもさんやお孫さん、お友だちが喜んでくれるうちはいいのですが、もらう側にも好みがありますし、いずれ「もういい」という時が訪れます。そして、自分で編んだモノがどんどん溜まってしまう。その一方で、「自分の得意なものを披露したい」という気持ちもあリます。

もし、その技術が必要とされ、その作品が欲しい人に届き、きちんと収入につながるのであれば、好きなこと=「編み物」を続けていくことができるはずです。

現在、弊社は毎年全国130〜150カ所で展示会を開催しており、そこでお客様のサイズを測り、セーター、スカート、カーディガン、ジャケット、パンツなど、お客様のお好み通りの洋服を編み子さんたちに発注し、仕立てております。

また、愛知万博(2005年)や上海国際博覧会(2010年)でも、弊社の商品を展示させていただきました。お客様一人ひとりに喜ばれたり、技術を高く評価され、それが収入にもつながっているということは編み子さんたちのやり甲斐につながっています。

おかげさまで、たくさんのお客様からご愛顧いただき、安定した受注が続いておりますが、それ以外にもサンプル品やお客様に贈呈するノベルティグッズなども編み子さんたちに作っていただいております。

1つの商品を作り上げる時間は人それぞれですが、自分のペースで働くことができ、定年もありません。最年長の編み子さんは98歳です。現在も元気に編み物をされています。その方は、元々編み物教室を主宰されており、その教室から新しい編み子さんが育っています。週2回ほど、そのお弟子さんたちがご自宅を訪問し、身の回りの世話やお買い物もされているそうです。「編み物」による社会との繋がりがあって、自分の住み慣れた家で暮らし続けることができるって、素敵な事だと思います。

いま、高齢化に伴う介護の問題が深刻化しています。とくに女性は、親御さんの介護で、以前のように趣味として編み物をする時間の余裕がなくなったという方が増えています。そのような方にも、ほんの少しの空き時間に、お金になる仕事として編み物をしていただき、働きがいを感じることで心の豊かさを持っていただきたいです。

「編み物」を通して、すべての人が働きがいを持ち、経済が持続的に成長する社会の実現に貢献したいと考えています。

「12.つくる責任 つかう責任」

弊社では、商品をお客様に長く使っていただくため、つくる側の責任として、ご要望に応じて丈の調整を含めたメンテナンスをさせていただいております。1つの商品を20〜30年使っていただいているお客様もたくさんいらっしゃいます。

ニットは、引っかかることがあります。長く使っていただくためにはメンテナンスは必須です。お客様にお渡しする際には、「不具合が生じた時には、お直しいたしますから持って来てください」と伝えています。

30年前、祖母が購入したカーディガンとスカートとインナーを、お客様のお孫さんが「子どもの入学式に着たいので直して欲しい」という依頼を受けたこともあります。大切にされており、表は綺麗でしたが、さすがに裏地は痛んでいました。裏地とゴムと全部総取り換えして着ていただき、おばあちゃんの愛情が、ひ孫さんに受け継がれました。

たとえ30年前の商品でも、見れば「うちの商品だ」と分かります。それだけ、私たちも大事に思っていますし、お客様が愛着を持ってお召しになっていただいているのでメンテナンスの依頼を受けることができます。

話は変わりますが、日本の着物は、ほどいたら一反の反物に戻ります。カットしたところは綺麗に分かれており、それをまた縫い合わせたら反物に戻るんですね。さらに、着物はシルク(絹100%)なので染め替えもできます。つまり、長く使用することを前提として作られているということです。

これは、手間暇をかけて資源化し、全部やりかえるという現代の衣服のリサイクルとは、一線を画した考え方です。弊社のお客様のように、衣服を想いとともに受け継ぐことは、モノを大事にする「つかう責任」の醸成に繋がっていくのではないかと思います。

昔は、おばあちゃんたちが、ほどいた糸をお風呂場で「湯のし」して、真っすぐに伸ばしていました。水分を吸うと糸は伸び、伸びた状態で干すと真っすぐになります。糸も長く使っていたんですね。

弊社の商品によって、お客様に長くつかうという価値観を持っていただければ幸いです。今のファッションのように、ワンシーズンしか使えないというモノではなく、最後の最後、どうしても着れないとなってから、糸をほどいてチョキチョキ切って、クッションの中身にしてもいいのではないでしょうか。

092-751-3390